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京都は、日本でもっとも古い都市でありながら、今なお都市として生きつづけています。しかも、東京などのようにひとりの人間の想像力では到底およばないほど巨大にはならず、かといって鄙(ひな)びた小都市でもない、等身大といった言葉がぴったりとくる大きさを保っています。

どこにいてもはるかに眺めることのできる比叡山や愛宕山のすがた、繁華街やビルの建ちならぶ地域を横目に見ながらしずかに流れる鴨川、そこには鮎を釣る人のすがたすら見つけることができるのです。

今から約500年前の戦国時代、土佐派や狩野派の絵師たちは、当時の京都のすがたをあざやかに描き残しています。いわゆる洛中洛外図と呼ばれるものがそれです。はるか昔の絵画ですから、常識的にいえば現代からは想像もつかない風景がそこに描かれていると考えるのがあたりまえでしょう。

ところが、京都では、そこに描かれている風景を充分に想像できる範囲で、さまざまな景物が残っているのです。もちろん、ヨーロッパの中世都市のように中世の建物や街並みがそのまま残っているというわけにはいきませんが、なにげない街路の名前でさえ洛中洛外図の時代のまま、という場合が少なくないのです。

京都で歴史や文化を学ぶ最大の利点は、何よりこのように想像力を発揮すれば、それにこたえてくれる環境がまだ息づいていることにあります。

文字だけではけっして理解できない歴史遺産都市、京都。その重層的な歴史の奥ゆきを解きほぐし、学びながら、自らの知性と感性をきたえることがひいては自分たちの暮らす各々の地域の歴史をよりよく理解することにつながるにちがいありません。

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『コースガイド』を使って履修計画をたてましょう

通信教育では通学制と異なり自分で履修プランをたて学習をすすめることが重要です。

入学許可後は、airU学習ガイドやシラバスを確認して履修計画をたてましょう。airUマイページでは履修プランを作成することができます。

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本学通信教育課程では「履修登録」がありません。年度途中に新規科目に取り組むことも可能です。

また、履修状況や学習環境の変化によって履修プランをたてなおし、学習をすすめていくことができます。

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