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コース理念

ランドスケープデザインは、まず場所に向き合うことから始まります。そこに見える地形や植生、背景にある歴史や文化などを理解したうえで、求められる機能に適した新しい風景をつくりだすことが職能です。当コースでは、そのために必要な知識や技術を習得することを目標にしています。

■ 伝統に学ぶ

当コースが拠点を置く京都および東京には長い時間をかけて培われてきた歴史的庭園が数多くあり、それらを引き継ぎ未来につなげていく育生管理の技術が伝承されています。これからのランドスケープデザインを考える時に、私たちはまずその歴史や技術を学ぶことから始めます。そこにはランドスケープデザインが取り組むさまざまな課題の、解決へのヒントがあると考えているからです。

■ 社会の課題に取り組む

他方では、公園や広場や街路といった公共空間のハードの設計のみならず、運営方法やコミュニティのあり方などソフトの計画、自然環境や生物多様性の保全など、ランドスケープデザインが手がける領域や課題はますます広がっています。さらに地域への愛着や誇りを醸成し観光につなげていく地方創生の活動にも、ランドスケープデザインの手法がいかされています。こうしたさまざまな今日的課題に対して”風景”という視点から問題を提起し、その解決策を提案していくことを目指します。

■ 手で考える

また一般にデザインというと、美術的な素養を求められる専門性の高い職能と考えられています。たしかにランドスケープデザインでも、美しい空間をつくるための造形感覚を磨くことは必要です。ただランドスケープ=風景はすでにそこにあるため、すべてをゼロからデザインする他の領域とくらべて取り組みやすさもあります。加えて、複数の科目を組み合わせ造形の初歩から手ほどきしますので、初学者でも安心してデザインを学べるはずです。デッサンやパースや製図の描き方はもちろん、スケッチやダイアグラムなど図表を使って考える手法、スタディやプレゼンテーションなどさまざまなレベルでの模型の作り方を習得して、計画の初期段階から常に手を動かしながら検討を進めていく、本来の意味でのデザイン思考を身につけてください。

■ 学びを重ねる

これらの方針を踏まえて、通信教育という開かれた場で効率的に学べるカリキュラムを用意しています。住まいの地域や学習の時間帯にとらわれることなく、仕事や子育てなどと両立させながら学んでいただけるはずです。皆さんがこれまでに身につけた異分野の知識や技術、また家庭や社会で培ったさまざまな経験やスキルの上に本コースでの学びを重ねることで、一人ひとりのランドスケープデザインを発見してください。