本コースでは次の目標を掲げてカリキュラムを組み立てています。

■染織を通して人間を知る

染織はもともと人が生きるために必要な工夫の集大成です。身にまとう、住まう、美しく装う、祈る……様々な目的で布が織られ多様な方法で染められてきました。生活の中の布や身近な染料を知ることによって人と染織との関わりを考えます。地球上のどこに行っても染織の技術があり、また先史時代の技から現代の最新技術まで幅広く知ることは人間を知ることに他なりません。

■染織を通して自分を知る

作品を制作することは自分に対する問いかけです。何のために何をつくりたいのか、なぜ染織を選んだのか作品を制作しながら探っていきましょう。作品を制作し続けることで自分の中に眠っている才能を掘り起こします。どんなことに能力を発揮できるのかを探す挑戦です。

■染織を通して社会と自分との関わりを考える

人間を知り自分を知り、そして自分の能力を発揮することでどんな活躍ができるのか考えます。作品を発表する方法は作品の本質と不可分です。作品のあり方とともに発表の方法を考えます。作品を売ることもまた一つのあり方です。技法をさらに深く研究することや人に教えることも一つの生き方でしょう。卒業後の活躍を思い描き、羽ばたくための土台を築きましょう。